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【サークルオー先生紹介Vol.4】子どもたちがありのままの自分でいられる場を提供したかった
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【サークルオー先生紹介Vol.4】子どもたちがありのままの自分でいられる場を提供したかった

インタビューの前に…『サークルオー』とは?

『サークルオー』とは、耳の聞こえない、聞こえにくい子どもたちへ学びを広げ、深めるオンライン対話型の授業です。

先生は、学校の先生、弁護士、海外在住、スポーツ選手などさまざまなジャンルで活躍する方が在籍しています。お子さまのコミュニケーション手段・学習言語・文化・聴力等といったろう・難聴児における多様性の重点項目を考慮した“授業”を提供しています。前回に引き続き、働く熱き想いを持ったサークルオーの先生をインタビューします。

『サークルオー』先生募集!

現在、『サークルオー』の生徒登録人数は70名。一緒に仲間になって子どもたちの可能性を広げてくださる先生を募集中です!

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本日ご紹介する先生《しおね先生》


幅広い年齢のお子様をご担当されていた”しおね先生”
幅広い年齢のお子様をご担当されていた”しおね先生”

しおね先生(聴者)プロフィール

☑︎経歴:当時大学院生(障害児教育専攻)、手話通訳士
☑︎『サークルオー』開始年月日:2021年6月〜 ※2022年3月まで在籍現在は大学院を卒業されたためご退職
☑︎担当教科と学年:言葉遊び(年中)/国語・日本語(小3)/算数・国語・社会(小5)/数学(中1)
☑︎授業頻度:週7コマ。一番担当させていただいたお子さまで、8か月ほど。

【質問1】『サークルオー』を一言で表すと?

「聞こえない子どもがありのままでいられる場所」です。その理由としては、今まで4人の生徒さんを担当させてもらったのですが、それぞれに合わせて、手話や声など情報保障ができる場所だからです。授業を始める前に、生徒さんに合う先生が探せるのも特徴だと思います!学校の場合は先生が決まっていて選べないですが、サークルオーだったら先生を選べるのもいい仕組みですよね。

【質問2】『サークルオー』で働こうと思ったきっかけは?

まず最初に、手話を始めるきっかけは、大学の手話の講義でした。もともと手話に興味があったわけではなかったのですが、その手話の講義の中で、ろうの子供と遊ぶボランティア募集があり、そこに参加したことから、手話の世界に入っていった流れです。初めてそのボランティアに行ったときに、初めて自分が手話ができないマイノリティという経験をして、そこからもっと子どもたちと話せるようになりたいと思って、より手話を学ぼうと思いました。地元に住んでいた時は、ろうの子供がいっぱいいたのですが、大学院では子どもと接する機会がなくなりました。手話を活かせる場所を調べた時に、Twitterで見つけて申し込みました。

【質問3】授業をするにあたって大事にしていることは?

私自身は、聴者です。担当するお子さまは、ろう・難聴なので、考え方や見方が違って当然という前提をしっかり頭に入れておりました。自分が分かるから、生徒さんにも分かるだろうっていう考え方でいると、理解しづらいことやコミュニケーションのずれが必ず起こると思います。聴者の場合、自然と情報が耳に入ってくることによって、理解しやすい・理解しているということもありますよね。だからこそ、自分(聴者)が教わった方法で、そのまま教えるだけは伝りにくいと考えています。ろう・難聴のお子様それぞれの理解に合わせて、伝え方を工夫するということを意識しながら取り組んでいました。

【質問4】『サークルオー』のやりがいは?

生徒さんが、学校の宿題で「ここが分からない」って言ってくれた時、私が手話で教えると、すぐ理解できた時は嬉しかったです!そのお子さまは、一般学校に通っていて、手話使う機会がなく、口話だと得られる情報が少なくなっている生徒さんでした。手話の方が分かりやすいという生徒さんは、たくさんいらっしゃいます。口話だと聞き漏れることが多いとのこと。だから、手話を使って学んだ方が、理解も深く、意思疎通できるという生徒さんを見て、それが、やりがいにつながっていました。

【質問5】『サークルオー』を始めて、一番嬉しかった出来事は?

小さいお子さま(当時未就学児)を担当させてもらった時、その子は、最初は座っていられませんでした。サークルオーはオンライン授業だからこそ、便利ではあるのですが、その子の特徴や性格を短時間では把握することが、正直難しい・・・。お母さまにLINEをして、お子さまの興味のあることや好きなことを聞いてみて、その質問に添うような形で授業を構成しました。「住んでいるところの天気はどう?」というような簡単な質問も入れながら、楽しんでもらえる授業を考えていました。言葉遊びも取り入れて、言葉だけじゃなく、絵も使って興味を持ってもらったのも工夫の一つです。画面共有をしながら、知らない言葉が出てきたら意味を確認するなどを積み重ねたことで、最終的には自分から座れるようになったのは、嬉しかったです!

【質問6】『サークルオー』を通して身に付けたことは?

日本語を教える時に、自然に情報が耳に入って身に付けられた聴者と違って、ろうの子への教え方を工夫しなければいけないので、難しいと感じることがありました。でも、ろうの子ども達と遊んだ経験はあったので、その経験を思い出しながら、工夫をしていました。伝え方のスキルアップは確実にしたと思います。

【質問7】大変なことは?

日本語の教材作りが一番大変でした。どこから説明したらいいのか、最初分かりませんでした。自分が自然に身に着けたことを、生徒さんが理解できるように説明することは、とても大変でした。

【質問8】『サークルオー』はどんな印象?

いろんな企画がたくさんあるのがいいですね!ろう学校の世界は狭いけど、社会を広い視野でみられる場所だと思います。ろう・難聴児の親御さんは聞こえる方が多く、親御さん自身もどうしたら良いか悩まれる方も多いと思います。サークルオーではいろんな企画(大人のろう者のゲストによる講演会やワークショップなど)を提供しているので、子ども自分もできるんだ!という感動を与えてくれる場所だという印象です。

【質問9】今後の目標は?

ろう・難聴児の教育環境を整えたいと思っています。「ろう学校の先生って手話できるの?」と聞かれることが多いですが、大学で、ろう学校の教員免許を取るときには、実は、手話は必須ではないんですよね。ですので、免許を持ってても、手話ができない方(着任後、手話を学ばれる方)も多いので、手話ができる先生を増やすために取り組みたいです。最終的には、地元に、ろう・難聴児が集まるデフアカデミーみたいな環境があって、そこのサポートをしたいという夢があります。

【質問10】『サークルオー』で働こうと思っている未来の先生たちにメッセージを!

子ども達の”気付き”や”わかった!”という表情を見ることができるのはすごく楽しいと思います!その顔を見るための前準備は正直大変でしたが、でも、大変さよりも嬉しさが勝っていました!ぜひ、ご興味のある方は、頑張ってください!

最後に

いかがでしたでしょうか?しおね先生は、大学院生として教育分野もお勉強されながら、幅広い年齢層の生徒さんをご担当してくださった、とても人気の先生でした!手話を使って、子どもの未来を一緒に広げていきたい!という方、ぜひ先生になってみませんか?週2コマ(1コマあたり50分間)からご担当いただけます!

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次回は、“毎回の授業で感動する!こんな楽しい仕事はない”と語って下さったS先生をご紹介予定です!